妊娠出産、不妊治療にまつわるアスペルガー

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デイリー新潮の、星乃林丹さんの「私ってカサンドラ!?」の手記シリーズは、アスペルガー以上の何かではないかと思うほどの目に余る内容だが、この記事は、とても共感でき、私にも似たような経験がある。

 

私は2人目不妊で長いこと悩んでいた時期があった。私の2人目へのチャレンジを、「夫婦の問題」として捉えず、全く寄り添ってくれない夫に違和感を抱えつつも、私は、私にできる様々なことに挑戦していた。

 

体外受精もその一つ。

 

近場で評判の高かったクリニックに毎日通い、ホルモン注射を打ち、辛い思いをしながら、やっと採卵に漕ぎ着けた。年齢のこともあって、AMHの値が低く、やっとのことで採れた卵子と、夫の精子体外受精する日が来た。その日は、偶然にも私の誕生日だった。

 

自分の誕生日なのにも関わらず、夫を喜ばせようと、スペイン料理のお店でランチをとった。普通に考えたら、私の誕生日を、そして、受精卵がうまく育ってくれるように願いお祝いをするべき日だ。そこで夫は、明らかに体を震わせながら、緊張した面持ちでこういった。

 

「こ、これで、2人目の子供ができてしまうということなのか。。。?」

 

私は意味が分からなくて、なんてことをいう人なんだろう、とも思わず、その言葉通りを受け止めた。今思えば、傷つく心を防御していたのだと思う。当時の私は、夫の正論(的な言動、今思えばアスペなりのマイルール)や、解決法みたいな部分に洗脳されていた。要するに、夫のいうことは全て正しい、と思っていたので、そう言われても傷つく、おかしい、と思うことはなかった。そこまで私も異常だったのだ。自分を大切にできないところまで至っていた。

 

ただこの、不可解な言動は、ずっと私の心に残っていた。

 

のちに、夫がアスペルガーと気付いた時、専門家の方にこの件を検証してもらうと、典型的なアスペルガーの反応だという。

 

アスペルガーの人は、相手がどう思うかという思考回路がないので、それよりもまず、例えばもう1人子供ができたらこの先、金銭的なストレスや問題が増える、という不安がまず立ちます。そこからの言動でしょう。」

 

あの時、私は「傷ついた」と感じてよかったのだが、アスペの夫と長年一緒にいて、相手の幸せや笑顔を軸に生きてきてしまったので、そこに気づくこともできなかった。依存的な愛だ。

 

また、1人目の出産の後、コンドームの大箱をプレゼントされたことがある。

 

「子供は1人でいい。今はとにかく欲しくないので。」

 

とのことだったが、この時も私の気持ちは麻痺していて、ただ夫の理解不能なプレゼントに混乱するのみで、愛を感じられず、セックスもあまり応じることができなかった。今思えば、それは私の気持ちは対処できていなくても、体が自然と無になり、拒否反応を示していたのだと思う。

 

のちに夫は、

 

「あの時、子供が欲しいと言っていたくせに、できなかったのはセックスに応じなかったお前のせいだ。普通のカップルなら、大箱のコンドームくらい、すぐになくなるんだ。しなかったお前が悪い。」

 

と言い放った。

 

さらに、

 

「お前が、アスペルガーの検査をしろと言うことで思い当たることがある。前に、俺の精子をとって、俺が正常かどうか試したことがあっただろ?あれと一緒だな。」

 

男性の精子検査は、不妊治療の際に不可避な検査だ。因果の因、が理解できないアスペルガーの症状を表していて、世界に「僕」しかいないことがわかって悲しいくらいだ。かわいそうにすら思ってしまう…

 

たくさんある、こんなエピソード。夫がアスペルガーとわかった今は、むしろ愛おしく思う。そんな私もまた病的なんだろうけど、相手の不可解な脳回路を理解したいとすら思う。

夫のアスペなところ③感覚過敏と鈍麻について

 

 

この記事みて思い出しました。夫はほとんど「酔っぱらう」という行為をしません。なぜなら、彼の中で「酔っぱらうことは悪いこと」善悪主義なので、悪に値する、恥ずべきこと。しかしそんな夫が、コロナ禍になってから、離婚騒ぎになってから、一度だけ泥酔したことがありました。

 

その時、「マスクを付けたくないんだ、マスクを付けたくないんだ」と泣きながら何度も言っていた。それは感覚過敏からくるものと思われます。

 

それ以外にも夫には、光過敏があります。ほっといたら、雨戸を締め切った真っ暗な部屋で、一日中パソコンやゲームをしている。発達障害の人の間では、不安が強い時に、症状が強く出ることはよく知られていますが、まさに不安が強い時、普段通り夕食をとっている時に「光が眩しい」と言ってキャップをかぶってご飯を食べていた姿を思い出します…

 

音にも過敏があり、ハイピッチな音は苦手。耳を塞ぎます。ヘッドホンにも強いこだわりがあり、10個くらいのヘッドホンを使い分けています。もちろんノイズキャンセリング、逆にノイズを省かないヘッドホンも使っています。換気扇の音が苦手で、私が料理をする時にいつも付けますが、料理が終わった途端に消しにきます。

 

特定の食感が苦手であり、えのきだけなどはそもそも噛めません。小松菜など筋があるものなども、顔を斜めにし、しかめっ面をして無理して食べるので、もう与えません。うまく噛めない時に、怖い顔をして頭を振り出すので、私にとってはトラウマ的な絵になっています。食事にも好き嫌いがとても多いです。パクチーや春菊、ゴボウやつくしなど、刺激というか癖のある野菜や食べ物は大好き。食事については、もしも私が料理を作らず、ほって置くなんてことがもしあれば(ないですが)毎日同じものを食べ続けます。それから、錠剤を飲むことができません。カプセルは開けて水に溶かして飲む。大きな錠剤はガリガリと噛まないと飲み込むことができません。

 

温度差には鈍麻なところがあり、真冬でも半袖で外に出ることがあり、逆に真夏でも長袖のジャケットをきていたりします。「ファッションの方が大事」とかアホなことを言っています。怪我をしても平気、本人も、他人もどちらも怪我をしても心配することはなく、痛みにも強いです。私が出産の時に、緊急帝王切開になったのですが、普通分娩の時から手術までずっと立ち合い、私の切腹シーンを顔色一つかえず見守っていました。そして、『俺はな、「お前は平気そうだから」と医者に見初められて手術室に入ったんだ』と偉そうに豪語していました。術後は

 

「君の内臓見たよ」

 

と平然ともうしておりました。

 

逆に感覚に対する鈍麻もあり、くすぐられてもくすぐったがることは全くありません。逆にスピード感のあるもの、普通の人が恐怖心を感じるようなことは大好き。スキーやスノボは全く恐怖心がなく大好き。インラインスケートなども大好き。自転車も、何度お願いしても暴走をやめようとはしません。もちろん、2人でサイクリングなどしようものなら、後ろは振り向かずどんどん先を行きます。アスペあるある。

  

感覚過敏、鈍麻とは少し違いますが、アスペルガーの人は共感性がないため、あくびがうつらないと言われています。うちの夫に限っては、私のあくびがうつっているところは見たことがないどころか、12年も一緒にいましたが、

 

あくび自体をしているところを見たことがありません。

 

一緒にいると困ることばかりですが、観察対象としては興味深いアスペルガーです。

今日母と話していて気づいたこと

娘7歳が、朝から晩までずっとNetflixか、テレビか、ゲームかタブレットをみている。子供の頃から機能不全家族で育ててしまったせいか、父親もゲーム好きテレビ好きで、ほっといたらずっと画面をみているからその背中を見て育ったからか。

 

何度言っても画面を見続けている娘は治らなくて、その姿を見ている私もイライラしてしまう。

 

離婚問題が勃発して以来、毎日のように母とラインビデオ通話をするのだが、

 

「子供がテレビやゲームばかりで会話もせずとにかく家にいるとずっと画面を見ている」

 

と愚痴ると、

 

「そんなこと子供の前で何言ってんの。母親なんだからちゃんとしなさい。子供の気持ちもあるでしょう、子供の気持ちにもなってみなさい。」

 

そうだこれだ。私の、生きづらさの元凶。

 

私の生きづらさ。こんな歳になっても、解決しきれない、母との関係にあることはずっとわかっていたけど、「愛されなかった」という漠然とした思いだった。「愛された経験」がないにもかかわらず、何か起きるごとに結局母しか頼る人がおらず、相手にしてしまう。母のことなど全く好きとも思わないのに、頼るという点は、半年くらい前に精神科で受けた自分の発達障害の結果のフィードバックにも

 

「現在は、夫婦関係での悩みが大きく、夫に対して嫌悪感と同時に修復したいという思いの間で葛藤している。その背景には、幼少期からの愛着形成の問題があり、母親への両価的な感情が影響していることがうかがわれる。”家族とはこうあるべき”という理想が大きいことも、ギャップに苦しむ要因かもしれない」

 

とあった。

 

私は、過去に、いじめで登校拒否をしたり、うつ状態になって自殺未遂をしたことがあったりなど、若い頃に不安定な時期が何度かあったが、その度に、医療関係者であり、こだわりの強い母に「街の心療内科なんか意味ないから」と大型の総合病院や、大学病院付属の精神科に連れて行かれたりしたものだ。そしてその都度「母親との関係」を取り沙汰されてきた。

 

私と母の愛着形成の問題とは、単に「愛されなかった」とか、「何もしてもらえなかった」という漠然としたものではなく、おそらく「自分の気持ちを受け止めてもらったことがない」「ありのままの私を受け入れてもらった経験がない」ということなのだ。自分の気持ちは蔑ろにされ、いつも他人の気持ちをまず考えろと言われた。そのせいで、自分の気持ちには一旦外において、相手の顔色や空気を読みすぎる私が出来上がった。いつも、期待ばかりを背負わされ、よくできた時にしか褒めてもらえず、むしろ出来て当たり前とされ、悪いことをしたときや、困って必要として母を求めても、拒否されるか正論的なことを言われて、私は正しくないと否定されてきた。

 

夫と全く同じだ。夫にも、どんなことを言っても、悩みを打ち明けても、いつも正論で返された。最初はそれが私には心地よかった。迷いがちな私を、「整えて」くれているような気さえしていた。でも、そうされ続けていくことで、気づかないうちに私は心をまた病んでしまった。例えそれが正しい論理ではなくても、「彼が正しくて私が悪いのだ」という洗脳のされ方は、完全に私の母と同じだ。母と同じような人を私は選び、夫との間に母と同じような愛を求めて、手に入れられずに今がある。

 

「家族とはこうあるべき」という理想の高さも、私の成長した機能不全な家族に起因している。そして今全く同じことを連鎖しているようで、子供には絶対にしたくないと思っていることを、嫌だと思いながら口にしてしまうことがある。

 

そんな自分が嫌でたまらないし、治して行きたい。そしてもう誰も私のことを傷つけないで欲しい。私を心から信用してくれて良いはずの距離にいる人たちが、私が間違っているとばかり言わないで欲しい。ただの甘えだと言わないで欲しい。

 

そして同じことを、どうにかして、私から娘に連鎖させないように回避したい。私は、娘の気持ちをそのまま受け止めてあげたい。うまくできない葛藤もあるけれど、少なくとも、間違えたと思った時は、謝って、訂正して、受け止める姿勢があることを伝えたい。

独り言

全部私のせいにしやがって、丸ごと私のせいにして、自分は逃げて、全部正当化。

 

本当に頭に来る!!!!!

 

なんでこんなやつと結婚してしかも12年間も一緒に時を過ごしてしまったのか。

 

自分の馬鹿さ加減に呆れる!!!!

 

しかもなんであんな最低最悪なやつにイライラして振り回されているのか。

 

本当に腹が立つ!!!!!

結婚するときに必ず見ないといけないこと

誰かと一生を共にしていこうとするとき、大事なことっていっぱいあります。

 

でも、若かったり、恋愛に夢中になって見えてなかったりする。そんなときに落ち着いて、結婚相手を選定できる人なんて、全くいないか、いてもほんの一握りしかいないはず。

 

結婚を失敗しそうなギリギリのところにいる私が今振り返って思うことで、一番大切なことの一つ。それは

 

相手の親をみること。

もっと言えば、相手の両親の関係をみること。

ついでに、自分の両親の関係性も見直しておくと、より効果的。

 

うちの夫の父親は、結婚と離婚を繰り返し、1人目の結婚相手との間に生まれた夫の他に、2人子供がいます。2人目の子供は、おそらく認知もされていません。父親に会ったことも多分ない。3人目の子供は娘で、夫と14歳の差があります。3人目の娘を持った妻とは、15~20年は連れ添ったのかな。私が夫と出会った頃は、夫の父親はその奥さんと家庭を持っていました。そして、その奥さんの全夫との連れ子の男の子と家族4人で暮らしていました。夫は、基本的には、血の繋がった母親と暮らしていたので、そこの4人とは時々一緒に住んでいた、という感じかな。家は大きかったので、その家には夫の部屋もありました。

 

夫は、その男の子の連れ子とは、仲は良いものの、「兄弟」と呼ぶことはいまだかつてなく、「友達」という呼び方をしています。今でも不安定で、いわゆるプロフェッショナルな職につくことはなく、長年連れ添っているしっかりものの医者のお嫁さんに囲われるような形で暮らしている彼を、夫はいつも卑下しています。底辺の仕事をしていると馬鹿にするような言い方をします。夫はいつも、そうやって社会的に低い立場にいざるをえない人たちを上から目線で話します。

 

彼の母親である、夫の父親の4、5番目くらいの相手は、私から見ても、暖かく、母性の塊のような大きな心の持ち主です。夫の父親の配偶者とは、何人となく会ってきましたが、その中でも私は彼女が一番分かり合えて、信頼できると思える人。けれど、報われない人生を生きてきて、心の不安定な人でもあったかな。心が不安定だからこそ、報われない人生を生きるのかな。どちらなのか正確には分かりませんが。

 

夫の父親は、それぞれ違う女性との間に、子供を3人持った後も、次から次へと女性を渡り歩いています。今一緒にいる相手は、十何人目なんだろう?そのくらいです。ここ5年くらいは彼女と落ち着いているのかな。その相手は、さっきの、暖かく母性の塊のような女性と家庭を持っていたときの家で働いていた「家政婦」さん。夫の父親も、「俺様度」の非常に強い、しかしストレスの溜まりやすい弱いところもある人間ですが、結局身の回りのことがちゃんとできないのかな。一応経済的には成功かつ安定している人ではありますが、突発的なことを数多くやらかします。ネタには困らない人間。そんな彼が、身の回りの世話をしっかりしてくれ、「俺様度」もご主人様として、しっかり下に立って保ってくれる家政婦さんと60代を過ごしているとは、冗談のような本当の話です。

 

ちなみに、夫の母親は、お金にがめつい、夫よりも度合いのよっぽど強いアスペルガーな人。経済的には大成功していますが、性格的にはかなり難あり。誰がどう見ても、「超キョーレツ」な人材です。見栄が強く、自分の話を延々とします。ものとお金への執着がものすごく、「棺桶に札束を詰め込んで死ぬ」と親戚中で言われています。私の娘でもある、たった1人の孫の世話を「見ていて」と頼むと、「本当に見ているだけ」で本人は雑誌を読んでいるような人です。孫は可愛い可愛い、とプレゼントをたくさんくれたりしますが、孫目線で物事をみることはできず、「孫を見ている可愛いあたし」があくまでも中心にあります。血も涙もないような人。涙はよく流すけど、いつも「可哀想なあたし」について流す涙。

 

夫と一生一緒にいることを決めた12年前。当時の私には、まさかこんなに真面目でピュアで真っ直ぐな夫が、自分だけを守り、生活費も払わず子供を捨てて家を出ていくなど、想像もつきませんでしたが、今思えば、悪化してからの夫は、彼の両親にそっくりです。「親が離婚しているから絶対にしたくない」と言っていた夫は、今まさに彼の両親がしてきたことと同じことをしています。

 

誰かと一生を共にしよう、とするとき。

 

こんなことを言ってはただの偏見かもしれませんが、もしあなたが離婚は絶対にしたくないなら、彼や彼女の親が離婚していない人を選ぶこと。一生を幸せに暮らしたいなら、相手の親を見て、山あり谷ありの難しい結婚生活を、支え合って生きている関係性のある親の元に生まれてきた相手を選ぶこと。月日が経つうちに、「絶対にああはなりたくない」と思っている親でさえも、必ず似てきます。どんなに「愛している」とそのときに思っても、相手の親をしっかり見てください。必ず、同じようになる未来が待ってるから。自分を傷つけないでください。

 

自分ですら、自分の親の嫌なところに似てくるから。

なんで離婚したくないの?ってちょっと考えてみる

夫には散々、嫌な気持ちにさせられてきた。夫の嫌なところ、たくさんみてきた。話も長いし、自慢話もすごいし、気持ちにも寄り添ってもらえず、自分勝手で、センスも趣味も価値観も全然違うし、一緒にいても楽しいことなんかない。

 

そう思ってたはずなのに、いざ離婚、となると、なぜ一歩前に踏み出せず、離婚したくないと思ってしまうんだろうか。急に、良いところもあるよなぁ…なんて気持ちになるんだろうか。ちょっと箇条書きにして整理してみる。

 

  • 娘から父親を奪ってしまう罪悪感。娘は、いつも一緒に遊んでくれるパパのことが大好きだ。娘はいつも「どんなことがあっても、喧嘩してでも一緒に住むと決めてる。この家族3人で暮らすと決めて、このおうちに生まれてきたのだから、一回や二回離れてもまたどうしても3人で一緒に住みたい。」と言い続けてきた。共感や同情のできる人間の私は、それを聞くたびに辛い気持ちになってしまい、娘の気持ちを尊重したいと思った。友達に話すと、子供が大きくなったときに、「あのとき、あなたに離婚したくないと言われたから我慢した」ということが伝わって逆に傷つけてしまうこともあると聞いた。ちなみに、共感のできない夫に、「娘がこう言っていたよ」というと「子供は子供で自分で乗り越えていけるから大丈夫だ、問題ない」と一蹴された。

 

  • 私だって長年、苦しんできたのに、全部私のせいかよ!!相手から離婚を突きつけられた悔しさ。わかってもらえないから、今までも辛かったのに、最後の最後までわかってもらえない苦しみ。なんだかんだで、夫のこだわりを毎回かなえるために私は彼と12年間一緒にやってきて、最後の最後まで夫のこだわり「離婚」をかなえるための、そういう存在なの?私は?私の夢なんかは、全部あなたに打ち砕かれたよ!

 

  • 私は今、専業主婦。しかもこのコロナ禍。そうそうすぐに生活が安定して自立して子供を育てていけるとは思えない。それには時間がかかる。ただの男と女の関係だったらとっくに別れているだろうけど、子供を育てて行くには、2人いた方がやはり育てやすいし、男親と女親がどちらも揃っている方が子供にとっても良いだろう。

 

  • 夫は、夫が6−7才のときにやはり、両親が離婚している。私の両親も、私の子供の頃は不仲でよく喧嘩を見せられた。私の両親こそが、アスペ夫✖️ADHD妻の関係性にあるのではないか、と思うことすらある。だから私は、長年、私と夫の関係にあまり突っ込んで考えたことがなかったのではないか。特に幸せでもなかったが、夫婦なんてこんなもの、と思い込んでいたのではないか。その反面、いや、そんな背景があるからこそ、「夫婦とは幸せであるべき」「こうあるべき」みたいな理想像が強すぎた。その理想像が強すぎたために、そこからかけ離れて行く状態にストレスが生まれ、そのストレスがまた関係悪化に拍車をかけた。それらに対する後悔。もう一回、数年前に戻り、まだ修復可能だった状態から、やり直してみたい。そのチャンスが欲しい。もう少し早く気づけなかったから、後悔の念に晒されるだけで、やり切った感がない。

 

  • 夫はまず間違いなく、アスペルガー。なのに私は、違和感を抱え続けるだけで、長年その正体に気づくことができなかった。夫は外国人、10歳年下、彼からの「ソウルメイトだ!!」という純粋で真っ直ぐな気持ちを情熱と受け取ってしまい、「彼は運命の人なんだ、だから一生一緒にいる」という呪縛から離れられなかった、初めて付き合った理系の人、幼稚園から高校まで一貫校の男子校で、一人っ子のおぼっちゃま、大学は工学部で、ITエンジニアだし、こんなもんか…と、「違和感」を覆い隠すベールがあまりにも重なりすぎていた。もっと、アスペルガーというものに早く気づいていたら…早く気づいて、私側に対処ができていたら…対処した上で、やはりうまくいかなかったという流れがあってからの今、離婚、ということならきっと受け入れられる。しかし、やってみたかったのにできなかった悔しさみたいのを持ったまま、すっきり離婚する気持ちになれない。これもまた後悔。

 

  • 仲の良かった時代も、もちろんあった。夫はアスペだけど、アスペだからこその良いところもいっぱいあって、私が惚れ込んだ性格的な「長所」部分もまたアスペならでは。例えば、真面目で浮気はしないところ、社会的ルールを守る、地雷さえ踏まなければ、常に穏やか、など。感情を表さないところも、欠点だが長所にもなる。お互いが、お互いの良いところ悪いところを認め合うことができ、またもう一度やり直そう、という気持ちになれるなら…また仲の良い、楽しい家族3人の生活ができるのではないかという淡い、切ない期待。

 

こう並べてみると、過去に囚われていることの方が多いのかな。目の前の現実に直面できていないのかもしれない。一番最後のは、私が1人で頑張ったところで、悔しいけどなんともならない。相手の気持ちが、「離婚」に完全に固まっているからなんともできない。単純に考えると、娘もそうしたいと思っていて私もそうなのだから、家族会議で「2:1」で私たちの勝ち!となりそうだが、そもそも夫には離婚に対するこだわりが強すぎて、話し合う姿勢がない。

 

でも、「「修復」するには遅すぎる、「修復」するなら、まだ僕がそうしようと努力をしている間にお前が気づいて、そうするべきだった」などと、私の後悔を呼び起こすような発言を夫が多くするから、なかなか前に踏み出せない。夫も、仕事はうまくやれてこれた人で、馬鹿じゃないんだから、「離婚したくない妻を離婚したくなるように持って行く、思いやりや言葉遣い」的な心理的なやり方で、私を楽にしてくれないもんだろうか?

 

きっと私の方も、そんなことうまくできてるはずもなく、ただ相手を苦しめているだけだ。「このまま関係を続けていても、誰も幸せにならない」夫はいつも、正論のような、解決法のようなことだけを吐いて、私を助けてくれたり悩ませてきた。今回も、夫の言っていることの方が「論理的」で「正しい」ように聞こえてしまうから、余計私も苦しむことになる。

 

「理論」と「感情論」の平行線の決着はいつつくのか?

夫のアスペなところ② 離婚を突きつけられた後

夫は、私をわざと怒らせて、不安にさせて、わざと手を出させたりするようにしむけ、目の前でスマホでビデオを撮ったりする。全ては、そんなことをされて、人は怒るのは当たり前だという出来事だ。嘘をついて、急に家出をして「私のせい」にして、不安に陥れて、そんな家出中に、私が送った普通の夫婦ならただの痴話喧嘩の「数々のメッセージ」に傷ついたといい、「お前が暴力的な人間な証拠をたくさん取ってある」「この離婚は全てお前のせいだ、お前が全てを壊したんだ」と言って、私を不安に陥れる。それこそがDVだ。

 

夫が出て行こうとしていた日、私は彼のパソコンとプレステ本体とそのゲームソフト全部だけが入ったバッグを押さえつけた。そのバックパックを私から引きはがそうと、私を人間とは思えない扱いをして、振り回し、私は、部屋中の床や壁に叩きつけられ、身体中にアザができた。

 

家を出て行ったあと、あまりにも話が通じないのと、「証拠はたくさん持っている」とのおどしがひどいので、「こっちもあるぞ、傷つけあってるのはお互い様だ」という意思を見せるために、あざの写真を送ってみた。

 

すると「そんな写真は嘘だ。僕が出て行った後に、何をしてつけたアザかわからない。そんな嘘をつくまで、頭がおかしくなるとは正直思わなかった。」と返事がきた。「そんな作り物の写真を見せて、僕を怖がらせるんだ。違うやり方で僕を傷つけて、コントロールしているだけだ。お前は僕のことが嫌いなんだ。いくら、嫌いじゃない、愛してるって言っても、もうずっと長いこと、お前は僕のことが嫌いなんだ。」

 

「あの日のビデオはある、それにお前が暴力をふるっているビデオはもっとある。そんな見えすいた嘘をつくなら、それらの証拠を見せないといけない。」と言ってきて、アザの写真は嘘にされた。私を完全に精神病者に仕立て上げたメッセージを送ってきた。それにしても、彼からくるメッセージの世界にはどこをみても「彼1人」しかいなくて、悲しくなる。

 

そりゃあ、私にも、不安が強い心の弱いところはある。確かに、私は、アスペの夫にされたことに反応して、落ち着いて対処することができず、思ったことをあることないことその場ですぐ口に出してしまったり、メッセージを送りまくってしまったり、数少ないけれど手が出てしまったり、ものを投げたりしたことがある。自分はADHDだろうし、不安型愛着障害があるだろうし、自分に問題があるのも十分、自覚している。だが、私をここまで不安に陥れたのは、アスペルガーである夫であり、共感力を持たないアスペルガーと長年一緒にいることで、私は無気力になり、感情をうまく表せなくなり、イライラしたり怒りを屈折した形でしか表現できなくなった。それはお互いの問題で、相互関係にあるはずだ。

 

しかも、私は、相手がアスペルガーだということに長年気づかずにいて、ただただ、夫への違和感を抱えてきただけだった。大好きなはずの、夫への嫌悪感のようなものが、いったいどこからくるのかわからなくて悩んでいた。

 

なのに、夫は、この離婚を全面的に私の問題に仕立て上げる。なぜか?それはアスペルガーのマイルールにそって生きているから。物事を善か悪の二択でしか、捉えることができないから。彼のルールに違反しているともうダメなのだ。彼の地雷を踏んでしまったら、もう元に戻れない、アスペルガーってのはそういう種類の人間なのだ。俯瞰的に物事を見ることができない上、相手の立場に立って想像することができないのだ。だから、全く話し合いができない。本当に、恐ろしいほどに話が通じない。

 

関係が悪化してからの夫の行動や言動は、サイコパスに近い。

 

それでもこちらは、相手の離婚したい思いや、考え方、気持ちをなんとか理解しようと歩み寄り、話を続けるが、ことごとく打ち砕かれる。相手は、「暴力的で僕ちゃんを傷つけるお前が悪い、俺は何も悪いことをしていない。」と善悪思考で片付ける。普通の夫婦関係なら、ある程度は小出しに感情をぶつけ合って愛を深めて行くところだが、アスペ側から世界を見ると、感情をぶつけられることが耐え切れないらしい。道理で、長年「喧嘩のない一見仲良しの夫婦」と見なされてきた。喧嘩しないから仲が良かったわけではなく、喧嘩ができない相手だっただけだ。なるほど、12年間も連れ添っていても、愛が深まる実感がなかったはずだ。

彼の世界には、「傷ついている僕」「傷つけられて、フラッシュバックに悩まされている僕」しかいない。だから、私たちはまだ、どこにも進めない。